【芋井保健だより】運動の秋です!~秋の健康管理について~

 からだ、なまっていませんか?

 ようやく暑さも落ち着き、過ごしやすい気候になってきましたね。

 さて、秋といえば、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、そして・・・スポーツの秋!

 適度な気温の秋は、運動をするには最適です。

 でも、「どれくらい運動すればいいのかわからない」「仕事が忙しくて時間がない」「体が痛くて動くのがおっくう」など、

様々な理由で続けられないものです。

 今回は運動の基本についてご紹介いたします。ご自分に合う方法を取り入れてみて下さい。

  

<運動の効果>

 そもそも、なぜ運動が体によいのでしょうか?

(1)肥満や生活習慣病の予防

  ★血糖値を下げる

  ①血液中の「糖」が筋肉で使われるため、血糖値が下がる。

  ②運動を続けると筋肉が増え、「糖」を貯めやすくなり、血糖値が上がりにくくなる。

  ③インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きがよくなる。

  ★脂肪が燃焼されて痩せる(特に内臓脂肪は燃焼されやすい)。 

(2)ロコモティブシンドロームの予防

 意識的に体を動かすことで、将来寝たきりになることを予防できます。

   *ロコモティブシンドロームとは?*

    運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態。
    日本整形外科学会より「ロコトレ」も紹介されています。

(3)骨粗しょう症の予防

 カルシウムの摂取と日光浴に加えて、ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が加わる運動が効果的です。

<運動の方法>

効果的な運動は2種類あります。

  ①糖・脂肪を燃焼させる・・有酸素運動をしよう

  ②基礎代謝量を増加させる・・筋肉を維持・増加させるために筋力トレーニングをしよう

   *基礎代謝とは?*

    人が生きて行くために必要な最低限(運動していなくても消費される)のエネルギー。

この二つをどちらもバランスよく行うことが大切です。どちらか一方だけ行うと、関節を痛めたり、血圧が上がったりする

危険があります。

 

 ☆有酸素運動☆

  ・最も実践しやすいのはウォーキング。ややきついと感じるペース(笑顔でおしゃべりができるくらい)で歩きましょう。

  ・1日15分×2回、週3回以上が目標です。

    *ポイント*

    運動を開始した頃は「糖」を、次第に「脂肪」をエネルギーとして使うようになります。特に脂肪を燃焼させたい

    場合は、長めに運動するとよいでしょう。 

 

 ☆筋力トレーニング☆

   ・筋力トレーニングをすることで、筋肉が関節を守り、腰痛や膝痛も予防できます。

   ・必要な量は、人によって、継続している期間によって違います。「疲れた~」と感じるまでが目安です。

   ・筋肉の回復のため、2~3日に1回のペースで行いましょう。

 

ドローイン

ズボンのゴムからおへそを離すように下腹を引っ込める。

10秒から始めて、30秒続けることを目標に!

 (ゆっくりとおへそを上に引き上げるイメージで!)

  

 

  足上げ

  イスの肘掛けや机に手を載せ、足を閉じながら、ゆっくり両足を持ち上げ

  5秒キープ!おへそとももを近づけるように。

  5回くらいから始めましょう!

  (体が後ろに倒れないようにお腹を意識!)    

 

  ボールはさみ

  両足を平行にして、ひざの間においたボールや丸めたタオルをはさむように

  内ももに力を入れ、5秒数えます。

  まずは10回くらいから。

  (息を吐きながら行いましょう)

 

 ひざ伸ばし

  ①イスに深く座ります。

  ②息を吐きながら、片方のひざをまっすぐに伸ばすように、ももの前に力を

   入れて、10秒保持します。

  ③左右各5~10回を目安にします。

 

 ☆日常生活の工夫☆

   生活の中での動作も意外とエネルギーを消費しています。

   こまめに立つ、歩く、ラジオ体操を毎日行う、など、ちょっとした積み重ねが大切です。

    *今よりプラス10分(1000歩)歩いてみましょう*

     通勤時や時間のある休日に、3曲分歩く

     3階までは階段を使う

     駐車場では遠くに車を停める

     お昼休みにお散歩する 

 

<運動の注意点>

  ・脂肪を燃焼させる、血糖値を持続的に下げるためには、運動の継続が必要です。2~3か月は気長に実践しましょう。

  ・息は止めないようにしましょう。

  ・持病があったり、体に痛みがあったりする場合、運動が体に悪影響を及ぼす可能性があります。主治医に運動を

   してもよいか指示を受けてから行いましょう。

参考

厚生労働省HP e‐ヘルスネット http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

公益社団法人 日本整形外科学会HP http://www.joa.or.jp/jp/index.html

タニタ ベストウェイト健康講座 http://www.best-weight.ne.jp/index.html

セミナー生活習慣病(第2版)/日本維持新報社/田中 逸 著