【芋井保健だより】元気に冬を乗り切ろう~冬の健康管理について~

寒い季節がやってきました。今年は雪が降るのも早く、一気に冬となりましたね。

今回は冬の健康について、注意したいポイントを特集します。

1.感染症

 冬といえば、感染症!特に気をつけたいのが、インフルエンザ・感染性胃腸炎です。

 ①インフルエンザ

 インフルエンザウイルスは、低温(気温15度~18度)・乾燥(湿度40%以下)の環境を好みます。そのため、毎年12月~3月にかけて流行しています。

(予防方法については2011年12月「インフルエンザなどの感染症に注意しましょう!」参照)

※インフルエンザワクチンについて

個人差はありますが、接種からその効果が現れるまで通常約2週間程度かかり、約5カ月間その効果が持続するとされています。12月上旬までに接種するとよいでしょう。

②感染性胃腸炎

今年は感染性胃腸炎の流行が早く、この時期としては過去10年間で2番目の多さとなっています。
その原因の多くはノロウイルスです。

(1)   ノロウイルスの特徴

・強い感染力を持つウイルス。 人間の身体に入ると下痢やおう吐、発熱などを起こす。

・通常は1~2日程度で治る。小さな子どもやお年寄りは、下痢やおう吐で脱水症状を起こしたり、 おう吐物をのどに詰まらせたりする危険がある。

(2)   予防方法

石けんで手をよく洗いましょう!
外から帰った時、トイレの後、お料理の前、食事の前には、必ず石けんでよく手を洗うこと!ウイルスは石けんによる手洗いで落とせます。

感染した人の便やおう吐物には触れないようにしましょう!
ウイルスはごくわずかな量でも、手などを介して感染してしまう可能性があります。直接手で触れないよう、使い捨ての手袋やティッシュペーパーなどを使って処分しましょう。

・ カキなど二枚貝はよく加熱しましょう!
カキなどの二枚貝はノロウイルスに汚染されていることがあるので、十分に加熱して食べる必要があります。調理器具も清潔に!

※ノロウイルスで汚染された物の消毒は塩素系漂白剤で行います。
具体的な方法については以下URLをご覧ください。

http://www.pref.nagano.lg.jp/eisei/hokenyob/kansen/noro.htm

 

2.寒さ対策

暖かい所から急に寒い所へ出ると、血管が収縮します。そのため、冬は高血圧になりやすくなります。特に冬は室内と外気との差をなるべく少なくするようにしましょう。

外出時、マスクやマフラー、手袋などで肌の露出部分を少なくする。
防寒着は、外に出てからではなく、家の中で着用してから外に出ましょう。

居間と浴室、便所の温度差が少ないよう暖房や着衣に気を付ける。

入浴方法に注意。
冬は、寒い脱衣所で裸になると血圧が上がり、熱い風呂に入るとさらに上昇し、風呂に浸かっていると徐々に下がります。そして、風呂から上がると血圧は大きく下がります。
ぬるめ40ぐらい)の風呂に5〜10分間位浸かりましょう。長湯は禁物! 

3.乾燥対策

冬は空気中の水分が少ないことに加え、暖房を使用することにより、室内の空気は非常に乾燥しています。空気の乾燥により、何が起こるのでしょうか。

①乾燥肌

冬には寒気が肌の血行や新陳代謝を悪くして皮脂や汗が出にくくなります。さらに、冷たく乾燥した風が肌の水分を奪うため、肌の水分が不足して乾燥肌となります。

・熱いお湯の入浴は避ける。

・体を洗うときは石けんをよく泡立てて、タオルでのこすり過ぎに注意する。

・入浴後は保湿剤を塗る。15分以内が効果的。

②感染症

空気の乾燥により、鼻やのど、気管支の粘膜も乾燥します。それにより、粘膜が炎症を起こしやすくなり、病原菌から体を守る防御機能が低下します。そのため、冬は風邪をひきやすくなるのです。

・加湿器を利用し、部屋の湿度を50~60%に保つ。

・マスクをすると、のどの保湿に効果的。

 

冬に負けず、2013年を元気にスタートしましょう!

長野市保健所健康課HP

長野県健康長寿課HP

厚生労働省HP

国立感染症研究所感染症情報センターHP

国立循環器病研究センターHP