夏も本番になり、芋井でも日中の暑さが厳しくなってきました。
この暑さによる健康被害が、全国で相次いでいます。夏に起こりやすい病気とその予防について、確認してみましょう。
1.脱水を予防しよう!
夏は大量の発汗によって体の中の水分が奪われやすくなります。人体の60~70%は水分でできていますが、そのうち
20%不足すると命に関わるといわれています。
また、数%不足しただけでも様々な症状が起こり、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞の原因にもなります。
<脱水による主な症状>
・のどが渇く(ただし、高齢者の場合は気づかずに進行する場合がある)
・食欲が低下する
・体温上昇 疲労 尿量の減少 頭痛 手足の震え
・失神 意識障害 筋肉の痙攣 腎臓の機能不全
※上記の症状は記載の順番に徐々に進行していきます。
<脱水の予防>
①こまめに水分補給をする
・発汗により失われた水分や塩分を補給しましょう。
1日1~1.6ℓの水分摂取が目安です。
飲むものは水やお茶でよいですが、汗を大量にかく場合は
スポーツドリンク、薄い食塩水(1リットルに1~2gの食塩)が
効果的です。
・のどの渇きがなくても、定期的な水分摂取をこころがけましょう。
暑い場所に出る前と後、スポーツや屋外作業の前後とその間、入浴前後、就寝の前後は
必ず水分をとりましょう。
②暑さを避ける
・日差しの強い昼前~午後3時の外出はできるだけ避け、外出時は日陰を選んで歩きましょう。
・屋内でも、日陰を作ったり、風通しをよくしたりするなど、涼しくなるように工夫しましょう。
・気温が高い日は、夜間でも扇風機や冷房を使い、適温を保つようにしましょう。
2.食中毒を予防しよう!
食中毒は湿度と温度が高い、梅雨明けから夏場にかけて多く発生します。さらに、夏はレジャーでバーベキューをする
機会も多くなり、肉の生焼けによる食中毒の危険も増えてきます。
食中毒菌は腐敗菌と異なり、食べ物の中で増えても味も臭いも変わりません。また、O157やノロウイルスなど、
わずかな汚染でも発症するものもあります。
<ポイント 1 食品の買い方>
・生鮮食品は新鮮な物を購入し、消費期限は守る。
・買い物するときは、冷蔵・冷凍品はできるだけ最後にかごに入れ、早めに帰宅する。
<ポイント 2 家庭での保存>
・冷蔵庫や冷凍庫はつめすぎない。目安は7割程度。
・冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は-15度以下に保つ。
※細菌の多くは10度以下で増殖がゆっくりとなり、-15度以下で増殖が
停止しています。しかし、細菌が死ぬわけではないため、早めに使いきる
ようにしましょう。
<ポイント 3 下準備>
・手洗いをきちんとする。
・タオルやふきんは、清潔なものと使用済みのものをわけておく。
・生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で生で食べる野菜や果物、調理の終わった料理を切らない。
・冷凍食品を室温で解凍しない。室温で解凍すると、食中毒菌が増える場合がある。
・料理に使う分だけ解凍する。解凍した食品をやっぱり使わないからといって、冷凍・解凍を繰り返すのは危険。
<ポイント 4 調理>
・加熱を十分に行うことで、もし、食中毒菌がいたとしても殺すことができる。中心部の温度が75℃で、
1分間以上の加熱が目安。
・電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器、ふたを使い、調理時間に気を付け、熱の伝わりにくい物は、
時々かき混ぜる。
<ポイント 5 食事>
・食卓に付く前に手を洗う。
・清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛りつける。
・調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置しない。
※O157は室温でも15~20分で2倍に増えます。
<ポイント 6 残った食品>
・残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存する。
・時間が経ち過ぎたり、少しでも怪しいと思ったりしたら、思い切って捨てる。
・残った食品を温め直す時も十分に加熱する。目安は75℃以上。
<それでも食中毒になってしまったら・・>
・もし「食中毒かな?」と思われる症状(腹痛、下痢、嘔吐、発熱等)がある場合には、早めにかかりつけの
病院を受診しましょう。
・乳幼児や高齢者は重症しやすいため、特に注意が必要です。
健康に注意して、
快適で安全な夏をお過ごし下さい。
<参考>
長野市保健所健康課・生活衛生課HP
厚生労働省HP「家庭でできる食中毒予防6つのポイント」